産業用機械の改造業者4選!注意点やプロセスを工場自動化のプロが解説

機械 改造

既存の機械設備を改造してくれる業者を探している・工場の機械の改造に取り組みたいとお考えですか。

本記事では、工場内の機械を改造を行う重要性・注意点・コツを紹介します。さらに機械の改造・レトロフィットを依頼する際におすすめの業者も紹介します。

工場設備の改造やレトロフィットに精通したプロが解説します。生産ラインの効率化や安全性向上、長寿命化を目指す方は、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

産業用機械・工作機械の改造を行う重要性

機械 改造

産業用機械や工作機械を長期間使い続けていると、導入当初は問題がなくても、時間の経過とともに自社の生産体制や顧客ニーズに合わなくなることがあります。メーカーが提供する装置はある程度の汎用性を持たせて設計されていますが、そのままでは現場に最適化されず、生産効率を十分に発揮できないことも少なくありません。

そこで有効な手段となるのが機械の改造やレトロフィットです。新規に設備を導入するよりもコストを抑えられ、短期間で効率改善につなげやすいというメリットがあります。さらに既存の装置を活かすため、作業員への教育負担を減らせる点も利点です。

例えば、これまで順調に稼働していた装置でも、製品仕様の変更や生産ラインのレイアウト変更に直面すると、急に使いにくくなるケースがあります。このとき新規設備を導入する方法もありますが、費用や稼働までの時間を考えると現場への負担は大きくなります。改造であれば、既存設備をベースに必要な部分を調整するだけで生産体制を早期に整えることが可能です。

また、老朽化によって故障や修理の頻度が増えている場合も、改造を選ぶことで安定稼働や安全性を確保できます。設備の不具合を放置すれば突発停止や作業員の事故につながるリスクがありますが、改造によりそのリスクを軽減できます。

このように、産業用機械や工作機械の改造は新規購入の代替手段にとどまらず、効率向上や安全対策、長寿命化など多方面で効果を発揮します。現場の課題解決に直結する方法として、積極的に検討する価値があるといえるでしょう。

工場の自動化について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
工場の自動化とは?メリット・課題・成功事例・進め方を徹底解説

工場内の産業用機械を改造するときの注意点

機械 改造

工場で使用している産業用機械を改造する場合は、導入当初の仕様を変更することになるため、いくつかのリスクが伴います。あらかじめ注意点を理解しておくことが、トラブル回避や安全な運用につながります。

まず注意すべきなのは、改造によって本来の動作が不安定になる可能性がある点です。設計の想定外の動きをしてしまうと、生産効率の低下や突発的な停止につながる恐れがあります。

また、メーカー保証が受けられなくなる場合もあります。軽微な改造のつもりでも、保証対象外とされてしまい、修理やサポートが自己負担になるケースも少なくありません。

さらに、部品の入れ替えによっては逆にデメリットが生じることもあります。例えば強度を上げるために部品を交換した結果、他の箇所に大きな負荷がかかり、かえって故障範囲が広がる場合があります。

加えて、メーカーによってはそもそも改造依頼を受け付けていないこともあります。事前に「どの機械に対応可能か」「どの範囲まで改造できるか」を確認しておくことが重要です。

工場内の産業用機械を改造するときのコツ

機械 改造

工場設備の改造を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

まずは改造によるリスクを正しく理解しておくことです。「部品を交換すれば性能が上がる」と単純に考えるのではなく、想定されるトラブルを把握し、緊急時にどう対応するかを検討しておくと安心です。

次に、万が一のトラブル発生時にどのように復旧できるのか、対応体制をあらかじめ確認しておくことが大切です。特にライン停止が大きな損失につながる工場では、バックアッププランを準備しておくことが改造成功の鍵になります。

そして最も重要なのは、実績と専門知識を持った業者を選ぶことです。産業用機械の改造には高度なノウハウが必要であり、経験の少ない業者に依頼すると予期せぬトラブルを招きかねません。これまでの改造実績や得意分野を確認し、自社に最適なパートナーを見極めましょう。

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工場内の産業用機械を改造する際の主なプロセス

機械改造ステップ

工場で使われている産業用機械を改造する場合、一般的には次のような流れで進められます。メーカーや依頼先によって詳細は異なりますが、大きなステップはほぼ共通しています。

STEP
相談・問い合わせ

改造したい内容や現状の課題についてヒアリングを行います。ここで改造の可否や方向性を確認します。

STEP
現地調査・仕様確認

実際の機械やラインを調査し、図面や稼働状況を確認します。必要に応じて仕様書の作成や改造範囲のすり合わせを行います。

STEP
見積もり・提案

調査結果をもとに、改造プランと費用・納期の見積もりが提示されます。複数案が出されることもあり、比較検討して最適な方法を選びます。

STEP
発注・詳細打ち合わせ

発注後は具体的な設計や図面作成に移り、必要に応じて承認プロセスを経てから製作・改造作業に入ります。

STEP
改造作業の実施

実際に部品交換や制御システムの更新、機構の改良などを行います。内容によっては工場を止めずに対応できる場合もあります。

STEP
試運転・稼働確認

改造後はテスト稼働を行い、想定どおりの性能が発揮されているかを確認します。必要があれば微調整を加えます。

STEP
引き渡し・アフターサポート

問題がなければ正式に引き渡しとなり、その後は定期点検や保守サービスが提供されます。信頼できる業者であれば、トラブル発生時の緊急対応や追加の改善提案も受けられるでしょう。

このような流れを踏むことで、安全性を確保しつつ、工場の稼働を止めない形で効率的に改造を進めることが可能になります。改造を検討する際は、これらのプロセスを丁寧に対応できる業者を選ぶことが成功のポイントです。

産業用機械の改造を行う際におすすめのメーカー・業者4選

産業用機械の改造を検討する際には、信頼できる業者を選ぶことが重要です。ここでは、実績があり、幅広い分野に対応できるメーカーを紹介します。

株式会社BRICS|自社工場完備で設計から施工までワンストップ

株式会社BRICSロゴ

株式会社BRICS(静岡県駿東郡清水町)は、自社工場を持つロボットシステムインテグレータで、産業用機械の改造から工作機械のレトロフィットまで幅広く対応しています。設計・製作・ソフトウェア開発・人材育成まで自社で一貫して行えるため、ワンストップで依頼できるのが大きな特徴です。

機械改造の分野では、既存ラインに合わせたカスタマイズや工程追加、安全装置の導入など、現場に即した提案を得意としています。新規設備の購入に比べ、コストを抑えながら効率改善や安全性向上を実現できる点が評価されています。

一方、工作機械のレトロフィットでは、古くなったNC装置やサーボモーターを最新仕様に置き換え、精度向上や長寿命化をサポート。既存の工作機械を活かしながら、生産性を高めることが可能です。

アフターサポートも手厚く、部品製作や緊急対応も自社でスピーディーに実施可能です。

産業用機械の改造や工作機械のレトロフィットを検討する企業にとって、BRICSは現場目線の提案力とワンストップ体制を兼ね備えた頼れるパートナーといえるでしょう。

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株式会社FAプロダクツ

株式会社FAプロダクツ

株式会社FAプロダクツは、茨城県土浦市にある製造業向けに保守・改造サービスを幅広く展開している企業です。定期点検や緊急時の対応に加え、ハードウェア改善の提案やソフトウェア保守までトータルで支援できる体制を整えています。自社が納入した設備だけでなく、他社装置にも対応可能なのが強みです。

さらに、予防保全やIoTを活用したスマートファクトリー化の相談にも対応しており、将来を見据えた改造を希望する工場にとって心強いパートナーといえます。

株式会社石井工機

株式会社石井工機

株式会社石井工機は、群馬県藤岡市にある1966年創業の老舗メーカーで、産業機械の設計・製作に長い歴史を持っています。精密部品や半導体、物流、建材、金属加工、製紙、自動車、食品、電子部品など、多岐にわたる業界での実績があるのが特徴です。

改造だけでなく、設計段階からの提案やメンテナンスまで対応しており、業界を問わず相談できる安心感があります。幅広い実績をもとに、現場に最適な改造プランを提示してくれる点も評価されています。

日本リスタ株式会社

日本リスタ株式会社

日本リスタ株式会社は、大阪府貝塚市にあり、特注機の改造や修理に強みを持つ企業です。経験豊富な専属スタッフが在籍しており、内容によっては注文から約1か月半で対応できる短納期も魅力のひとつです。

過去の実績としては、製造ラインに目視検査装置を追加した改造や、シャフトレススイングアーム巻き出し装置への変更など、現場の課題に応じた柔軟な改造事例があります。さらに、図面がない場合でも現地調査を行い対応できる体制を整えているため、古い設備を持つ工場でも相談が可能です。

機械の改造や工作機械のレトロフィット業者ならBRICSにお任せ

株式会社BRICSロゴ

株式会社BRICSは、自社工場を持つロボットシステムインテグレータとして、産業用機械の改造や工作機械のレトロフィットまで幅広く対応しています。既存ラインの効率化や安全性向上、制御装置の最新化による精度アップなど、現場の課題に合わせた最適なプランをご提案

設計から施工、ソフト開発、保守まで一貫して自社で対応できるため、スピーディーかつコストを抑えた導入が可能です。緊急時も即時対応が可能な体制を整えており、補助金申請のサポートも行っています。工場の自動化や設備の長寿命化を検討されている企業様は、ぜひBRICSへご相談ください。

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機械改造・設計製作に関するよくある質問

よくある質問

機械の改造や工作機械のレトロフィットを検討する際に、多く寄せられる質問をまとめました。導入前の不安や疑問を解消しておきましょう。

機械の改造とレトロフィットは違う?

はい、目的や内容が異なります。機械の改造は、用途に合わせた治具の追加や安全カバーの設置など、現場に即した仕様変更を行うものです。一方レトロフィットは、古い工作機械に最新のNC装置や制御システムを導入し、生産性や精度を大きく向上させる技術更新を指します。

改造は「現場対応のための調整」、レトロフィットは「性能を刷新するための更新」と考えると分かりやすいでしょう。

工作機械の4大メーカーは?

一般的に「4大メーカー」とされるのは、ヤマザキマザック、DMG森精機、オークマ、ジェイテクトの4社です。

いずれも世界的に評価されているメーカーで、マシニングセンタ、複合加工機、研削盤など幅広い分野で高い技術力を発揮しています。設備の改造やレトロフィットを検討する際には、これらのメーカーの特長を理解しておくと役立ちます。

図面がなくても改造出来ますか?

図面が手元にない場合でも改造は可能です。現地での実機調査を行い、必要な寸法や仕様を確認することで対応できます。

もちろん、図面がある方が作業はスムーズに進みますが、古い機械やメーカー非対応の機械でも改造できるケースは多くありますので、まずはご相談ください。

まとめ

機械改造・工作機械レトロフィット

本記事では、産業用機械の改造や工作機械のレトロフィットについて、その重要性・注意点・成功のコツ・具体的なプロセスを解説しました。改造は新規導入に比べてコストや時間を抑えつつ効率化や安全性向上に寄与し、レトロフィットは古い機械を最新仕様に更新して性能を刷新できる有効な手段です。

ただし保証が効かなくなるリスクや設計外のトラブルもあるため、経験豊富な業者を選ぶことが不可欠です。まずは自社の課題を明確にし、信頼できるパートナーに相談することから始めてみてください。機械改造・レトロフィットの導入を検討される際は、ぜひBRICSへご相談ください。

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監修者情報

清水 英治のアバター 清水 英治 株式会社BRICS代表取締役

高校卒業後、バックパッカーとして48カ国を旅した後、大手自動車プレス金型メーカーに入社し製造業の現場経験をする。2008年に退職後、国家公務員として6年間勤務。製造現場の課題に正面から向き合うべく、株式会社BRICSを設立。ロボット導入支援、加工、設備工事、人材紹介、ソフトウェア開発など、製造業の困りごとを“現場目線”で解決する事業を幅広く展開している。

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