「食品工場の自動化に取り組みたい」「人手不足の工場を自動化したい」とお考えではないでしょうか。
本記事では、食品工場の自動化を進める上での課題や実際の自動化の成功事例を紹介します。自動化におけるおすすめのロボットについてもオートメーション化のプロが徹底解説します。
工場自動化を進めたい・食品製造の自動化をしたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。
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食品メーカー工場の自動化を進める上での課題

食品工場では人手不足を背景に自動化のニーズが高まっていますが、実際の導入には多くの壁・課題が存在します。特に中小規模の工場では、生産体制や工場環境の制約により、容易には自動化が進まない現実があります。以下に、代表的な課題を紹介します。
- 多品種少量生産への対応しなければならない
- 作業スペースの確保が必要である
- ロボットが苦手とする作業が多い
- ロボットによる異物の混入リスクがある
- 自動化技術導入の初期コストがかかる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
多品種少量生産への対応しなければならない
食品業界では地域や季節に応じた商品展開が多く、少量多品種の生産体制が一般的です。こうした環境では、特定の作業に特化した産業用ロボットでは柔軟な対応が難しく、自動化の効果を最大化しづらいのが実情です。
頻繁なライン切り替えに対応できる、可変性の高い設備が求められています。変化の多い現場ほど、柔軟に対応できるシステム構築が不可欠です。
作業スペースの確保が必要である
中小規模の食品工場では、限られた空間のなかで人の動線を最適化しながら作業が行われています。そのためロボットを導入するには、安全性の確保や配置スペースの再設計が必要になり、既存レイアウトとの調整が課題となります。
省スペースでも機能する自動化技術の導入が望まれます。工場の規模に合った小型ロボットや協働ロボットの活用が鍵です。
ロボットが苦手とする作業が多い
食品加工では、形が不揃いな食材を扱う作業や、柔らかい商品の盛り付けなど、人の手による繊細な工程が多く存在します。こうした作業はロボットが苦手とする分野であり、自動化の難易度が高い要因です。
さらに水分や塩分を多く含む環境では、ロボットの耐久性や衛生性にも注意が必要です。人とロボットが役割分担する“ハイブリッド体制”も選択肢の一つです。
ロボットによる異物の混入リスクがある
自動化を進める中で懸念されるのが、ロボット由来の異物混入です。塗装の剥がれや潤滑油の付着など、機械特有のリスクが新たに発生する可能性があります。人による作業では長年の衛生対策が蓄積されていますが、ロボットに関しては対策事例が少なく、食品業界特有の安全性要件に対応しきれないことがあります。
導入時には、食品衛生対応の専用機器を選定することが重要です。
自動化技術導入の初期コストがかかる
食品工場自動化において大きな障壁の一つが、導入コストです。実際に自動化を検討している企業の多くが、「費用面で踏み切れない」と感じています。主なコスト要因は、産業用ロボットの本体費用、ラインごとに設計・設置が必要な付帯設備・システム構築費、さらに技術者の雇用や育成にかかる費用などです。
例えば、経済産業省の資料によれば、組立工程に4台のロボットを導入するケースで約6,000万円のコストがかかるとされています。
ロボット単体で完結するわけではなく、安全柵や搬送装置、制御機器なども含めた“一式の設計”が求められるため、どうしても初期投資が高額になります。また、導入後の保守費用やトラブル対応の準備も不可欠であり、想定以上に予算が膨らむケースも多いです。
ただし、これらのコストは将来的に人件費の削減や生産性向上といった効果で回収可能です。補助金の活用や段階的な導入など、コストを抑えつつ成果を出すための工夫が重要です。
食品製造工場における自動化・ロボット化によるメリット

食品製造の現場では、人手不足や品質管理など、複数の課題が同時に存在しています。こうした中で注目されているのが、製造工程の自動化・ロボット化です。ここでは、食品工場が自動化を導入することで得られる代表的なメリットをご紹介します。
- 人件費・コストの削減と生産効率の最大化
- 製品の品質を均一に保ち、食の安全性を強化
- 省エネ・省資源による環境配慮とSDGsへの貢献
それぞれ詳しく見ていきましょう。
人件費・コストの削減と生産効率の最大化
自動化の大きな魅力は、繰り返し作業や単純工程を機械が担うことで、人的コストを大幅に削減できる点です。これまで人手に頼っていた作業をロボットに任せることで、人員配置の最適化が進み、限られた人数でも生産体制を維持できます。
また、機械は疲労やミスがなく、安定したスピードで稼働し続けるため、時間あたりの生産量も向上します。結果として、生産性の底上げとコストの最小化が同時に実現します。
製品の品質を均一に保ち、食の安全性を強化
製造工程を自動化することで、製品ごとのバラつきを減らし、常に一定の品質を保つことが可能になります。人が行う作業にはどうしても個人差が生まれますが、ロボットによる工程では、あらかじめ設定された条件のもとで正確な処理が行われます。
さらに、異物混入を防ぐ設計や、衛生管理に対応した機器を導入することで、食の安全性も大きく向上します。トレーサビリティの仕組みと組み合わせることで、安心・安全な製品づくりに貢献できます。
省エネ・省資源による環境配慮とSDGsへの貢献
食品工場の自動化は、環境負荷を減らす取り組みとも密接に関わっています。最新の機器はエネルギー効率が高く、必要な分だけを正確に加工することで、無駄な電力や資源の使用を抑えることができます。
また、原材料のロスや廃棄物の削減にもつながり、循環型社会の実現にも貢献。これらの取り組みは、SDGsの「つくる責任・つかう責任」や「気候変動対策」にも直結しており、企業の社会的信頼にもつながります。
食品工場だけに限らず自動化のメリットについては以下の記事でも解説しています。
工場の自動化とは?メリット・課題・成功事例・進め方を徹底解説
工場自動化のメリットとデメリット|導入手順・成功事例も詳しく紹介
食品工場における自動化成功事例5選

ここでは食品工場の自動化に成功した企業を経済産業省のロボット導入実証事例をもとに紹介します。
- 少量多品種生産に対応したレトルト製品パレット積み工程の自動化
- 洋菓子成形型へのクッキングシート供給作業のロボット化
- 不規則なレトルトパウチ製品の整列作業の高速ロボット化
- 弁当・惣菜製造ラインの蓋閉め工程の自動化
- 協働ロボットとパラレルリンクロボットを組み合わせたシステムでラベル貼付作業を自動化
ぜひ参考にしてください。
少量多品種生産に対応したレトルト製品パレット積み工程の自動化
株式会社釜屋(熊本県合志市)では、少量多品種のレトルト製品のパレット積み工程にロボットを導入しました。導入の主な目的は、作業員の重労働からの解放と、増え続けるOEM生産の処理量への対応でした。
導入前の課題
顧客ごとに大きさ、重さ、形状、積み方が異なる段ボールを扱うため、自動化が困難でした。特に、6kg~12kgの箱を170cmまで積み上げるパレット積みは、女性作業員にとってかなりの重労働でした。工場増設や人員増強が限界に近づいており、抜本的な対策が必要とされていました。
導入されたロボットとSIer
垂直多関節ロボット「KawasakiCP180L」が導入され、タイヘイテクノス株式会社と有限会社モアコンセプトがシステムインテグレーションを担当しました。
解決策と導入効果
多様な段ボールの種類、積み付けパターン、使用パレットに対応するため、ロボットハンドの開発と制御方法に工夫が凝らされました。また、約4メートル四方の限られたスペースに設置するため、省スペース型の回転型パレットチェンジャーが開発されました。
導入後、パレット積みを担当していた女性作業員2名が重労働から解放され、検査・計量工程に再配置され、労働面と品質面の両方が向上しました。労働生産性は1.25倍に向上し(10人から8人で同量生産)、年間480万円の利益増が見込まれ、投資回収期間は5.2年と試算されています。
「食品製造業界も、IT化、ロボット化は必須」という認識のもと、同社は今後も製造、殺菌、箱詰めなど、より上流工程の省力化・ロボット化に積極的な投資を行っていく考えです。
洋菓子成形型へのクッキングシート供給作業のロボット化
五洋食品産業株式会社(福岡県糸島市)では、洋菓子成形型へのクッキングシート供給作業にロボットを導入しました。主な目的は、将来的な人手不足への対応と、品質維持・生産性向上でした。
導入前の課題
ケーキ型に生地を充填する前に側面と底面に取り付けるクッキングシートは、薄く、腰がなく、静電気を帯びやすいという物性からハンドリングが困難でした。特に、短冊状の側面用シートを円形にして型に投入するには複雑な動きが求められ、この作業に3名の人員が手作業で配置されていました。
導入されたロボットとSIer
垂直多関節ロボット「オムロンViper650」が導入され、株式会社サトーと福陵技研有限会社がシステムインテグレーションを担当しました。
解決策と導入効果
自由度の高い6軸ロボットの採用と、独自のハンドを組み合わせることで自動化を実現しました。1台のロボットが側面用シートを巻き取り型にセットし、もう1台のロボットが底面用シートを型にセットする仕組みです。導入後、当初目標の3名の人員削減はまだ達成されていませんが、課題と対策は明確であり、達成できると確信されています。また、高温環境からの解放という効果も得られています。労働生産性は1.5倍に向上し(9人から6人で同量生産)、投資回収期間は5.8年と試算されています。
同社は、初めてのロボット導入を通じて、設備設置に必要な準備事項を把握できたことを今後の収穫と捉えています。システムインテグレータは、クッキングシートという難しい材料を正確にセットするためのロボット選定、ハンド構造、1枚ずつ繰り出す機構などの課題を克服したと述べられています。
不規則なレトルトパウチ製品の整列作業の高速ロボット化
セントラルパック株式会社(長野県松本市)では、殺菌後のレトルトパウチ製品の整列作業をロボット化しました。主な目的は、高速カートナーへの供給作業の自動化と、労働生産性の向上でした。
導入前の課題
カレーや釜飯などのレトルトパウチ製品は、殺菌中に水流と浮遊によりトレー内で様々な方向に配列が乱れるため、包装機への手作業での供給が続いており、自動化が進まない状況でした。手作業では、位置ズレや重なり合った製品の手直し、空トレー回収作業を含め3名で行っており、高温多湿な環境下での長時間にわたる前傾姿勢での重労働でした。
また、熟練担当者による供給量のバラつきも課題でした。大手設備メーカー数社は、トレー内の不規則な製品、湿って凹凸のある軟包材の高速ハンドリングの難しさ、狭い設置スペース(3m×8m)を理由に困難と回答していました。
導入されたロボットとSIer
パラレルリンクロボット「ファナックM-2iA/3SL」が導入され、株式会社タクトがシステムインテグレーションを担当しました。
解決策と導入効果
本システムは、パラレルリンクロボットと高性能カメラによる画像処理技術を組み合わせることで、配列の重なりや位置ズレを検出して正確にハンドリング・整列させることが可能になりました。ロボットが位置ズレや重なり合った製品を角度調整しながらサブコンベアに整列させ、単軸ロボットがメインコンベアに移載し、空トレーは自動回収されます。
これにより、従来の3名で行っていた重労働なパウチ供給作業は、トレー台車の搬入・搬出作業などのサポート要員1名のみで済むようになり、1日当たり4名の少人化が実現しました(2直生産ラインの場合)。熟練者に頼らない安定供給が可能となり、稼働率も向上しました。労働生産性は3.0倍に向上し、投資回収期間は3.6年と試算されています。
同社は今回のロボット設備での課題を洗い出し、水平展開した2号機の導入も計画しており、今後も独自なロボット技術を取り入れていく考えです。システムインテグレータは、人手不足が深刻化する製造現場において、顧客の困りごと解決のため、メカ設計から装置製造まで一貫して提供し続けるとしています。
弁当・惣菜製造ラインの蓋閉め工程の自動化
タマムラデリカ株式会社(栃木県佐野市)では、弁当・惣菜製造ラインにおける蓋閉め工程の自動化を実現しました。主な目的は、生産ラインの人数削減と、機械化による生産の安定化でした。
導入前の課題
弁当・惣菜ラインは商品ごとに容器形状が異なるため、従来は人手により交代で生産していました。商品の改廃サイクルも早く、その度に熟練作業者の育成が常に必要であり、熟練作業者不足により生産ラインが不安定になることがありました。単一商品向けの自動蓋閉め機は存在していましたが、複数商品に対応できる汎用性の高い機械がありませんでした。同社は夜勤を中心とした製造スケジュールを組んでおり、人手不足も発生していました。
導入されたロボットとSIer
直角座標ロボットとスカラ型ロボット(ワイ・イー・データ、ヤマハ発動機、専用設計、YK500TW)が導入され、株式会社ワイ・イー・データとヤマハ発動機株式会社がシステムインテグレーションを担当しました。
解決策と導入効果
商品により形状の異なる蓋に対応した、汎用性の高い蓋閉め装置を開発しました。アタッチメントの交換により複数の商品に対応でき、ロボットが蓋を持ち上げ、商品をセンタリングして蓋をする一連の動作を自動化しました。導入の結果、蓋閉め作業を担当していた2名の人員を0名に削減でき、人件費削減効果として年間600万円を達成しました。
熟練作業者を検品など品質向上の配置に転換できたことで、商品のクオリティー向上にも寄与しました。生産能力は目標としていた2000食/時を実現し、製造ラインの生産能力に対応しています。労働生産性は2.0倍に向上し、投資回収期間は3.3年と試算されています。
同社は、人と機械の役割分担により、よりクオリティーの高い商品を顧客に提供し、従業員の負担を軽減できると考えており、今後も更なる機械化・自動化を進めていく方針です。システムインテグレータは、現場の視点に立ち、使い勝手の良い装置を目指して開発を進め、安全で身近に感じられるロボット装置の製作を心がけるとしています。
協働ロボットとパラレルリンクロボットを組み合わせたシステムでラベル貼付作業を自動化
株式会社タカキベーカリー(茨城県つくば市)では、冷凍製品のラベル貼付作業に協働ロボットとパラレルリンクロボットを組み合わせたシステムを導入しました。
導入前の課題
冷凍製品の解凍後の消費期限ラベル貼付作業は、5名の作業員が9時間/日かけて手作業で行っており、深夜作業のため作業員の確保が困難でした。また、多人数での分散作業のため、正確なラベル貼付の保証のリスクが増大していました。パン箱に入ったままでのラベル自動貼付が難しいという課題もありました。
導入されたロボットとSIer
パラレルリンクロボット「MOTOMAN-MPP3S」により箱単位でのラベル自動貼付を実現し、協働ロボット「MOTOMAN-HC10」によりパン箱の供給・排出を自動化することで、ラベル貼付作業のライン化を実現しました。システムインテグレーターは株式会社サトーが担当しました。具体的には、協働ロボットがパン箱を供給し、パラレルリンクロボットがラベルを貼り付け、再度協働ロボットがパン箱を積むという流れです。
解決策と導入効果
このシステム導入により、労働生産性が2.5倍に向上し、5名で行っていた作業を2名で対応可能としました。作業者による貼付精度のバラつきがなくなり、品質が安定し、不良品の流出を防止できるようになりました。ライン化による作業の一元化、カメラによる作業データ保存、ラベルシステムとの連携により、トレーサビリティなど品質保証体制が強化されました。人手不足、特に深夜作業の人員確保の課題に対応できるようになったことも大きな効果です。投資回収期間は1.8年と試算されています。
導入企業からは、ロボットの導入は初めてで、知識がほとんどない状態からのスタートだったものの、人手不足が厳しく、品質のバラつきも問題となっていた中で、今回のシステムは画期的で、ロボットでないと実現できないシステムだと考えているとのコメントがありました。協働ロボットの採用により、今後、各種作業へのロボット活用の可能性も広がったとし、人とロボットが助け合い円滑に協働できるモノづくりを目指したいと述べています。
食品工場以外の自動化の成功事例について詳しく見たい方は以下の記事もぜひ参考にしてください。
工場の自動化の最新事例8選!おすすめのオートメーション支援企業も紹介
食品工場の自動化におすすめのロボット

人手不足や衛生管理、品質維持など、課題が山積する食品工場では、自動化を支えるロボット技術の導入が加速しています。近年では、食品業界特有のニーズに応じたロボットが続々と登場しており、それぞれの工程や課題に合わせた最適な選択が求められます。ここでは、食品工場に適した代表的なロボットをご紹介します。
- 包装ロボット:スピードと衛生管理を両立
- 検査ロボット:人の目では見逃す微細な不良も検出
- 搬送ロボット:作業者の負担を軽減し、省人化を実現
- 調理ロボット:レシピ通りの味と品質を安定供給
- ピッキングロボット:やさしく・正確に取り扱う
- パラレルリンクロボット:高速ピック&プレースに最適
- 協働ロボット(コボット):人と並んで安全に働ける存在
それぞれ解説します。
包装ロボット:スピードと衛生管理を両立
袋詰めや箱詰めといった包装作業は、ロボットが最も得意とする分野のひとつです。均一なスピードと動作で作業を行うことで、生産効率を向上させるだけでなく、人の手によるばらつきを抑え、衛生的な包装が可能になります。食品の鮮度保持や異物混入防止の観点からも、自動包装はメリットがあります。
検査ロボット:人の目では見逃す微細な不良も検出
食品の安全性を担保するには、高精度な検査が欠かせません。検査ロボットは、カメラやセンサーを活用し、異物混入や外観不良、重量誤差などを瞬時に検出。人の目では気づきにくい欠陥にも対応でき、品質基準の均一化と出荷後のトラブル回避に貢献します。
搬送ロボット:作業者の負担を軽減し、省人化を実現
原料の移動や完成品の出荷準備など、工場内の“運ぶ作業”は意外と多くの人手を必要とします。ここで活躍するのが、搬送ロボットです。自動搬送車(AGV)やロボットアームによる仕分け搬送などにより、重労働を機械に任せることで作業者の負担を軽減。物流動線を最適化し、全体の生産性を高めます。
調理ロボット:レシピ通りの味と品質を安定供給
焼く・混ぜる・切るなど、人の熟練が求められる工程にも対応できるのが調理ロボットです。一定の温度や時間、動作をプログラムすることで、誰が操作しても同じ品質で製品を仕上げることができます。大量調理の現場でも、味や見た目のばらつきを抑えられるのが大きな魅力です。
ピッキングロボット:やさしく・正確に取り扱う
柔らかくて形が不揃いな食材を扱うには、繊細な動きが必要です。ピッキングロボットは、力加減を調整できるセンサー付きハンドを搭載し、野菜やスイーツなどのデリケートな製品も丁寧に扱えます。正確な仕分け作業を自動でこなすことで、人為的なミスや破損を防ぎます。
パラレルリンクロボット:高速ピック&プレースに最適
軽量の食品を高速かつ正確に整列・移動させるのに特化しているのが、パラレルリンクロボットです。多関節構造により複雑な動きが可能で、お菓子やパンなどのパッケージ前の整列工程に最適。タクトタイム(作業時間)を短縮し、生産スピードを飛躍的に向上させます。
協働ロボット(コボット):人と並んで安全に働ける存在
近年注目されているのが、協働ロボットです。従来の産業用ロボットと異なり、安全柵なしで人と同じ作業空間で稼働できるのが特徴です。直接手を取って動きを教える“ダイレクトティーチング”が可能なモデルもあり、現場での導入・設定も容易です。省スペース化と柔軟な運用を同時に実現できます。
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食品工場の自動化におけるよくある質問

食品工場の自動化に興味のある方がよく抱く疑問にお答えします。
プロセスオートメーションとは?
プロセスオートメーション(PA)とは、化学や食品、鉄鋼、紙・パルプといった“プロセス産業”において、製造工程を自動で制御・運用するための技術です。
人手で行っていた複雑な工程を、センサーやソフトウェア、制御機器などを用いて自動化し、省力化・安全性向上・生産性アップを実現します。
食品工場では、温度や圧力、流量などの細かな変化をリアルタイムで管理しながら、安全で均一な品質の製品を安定して作るために、この技術が活用されています。
ファクトリーオートメーション(FA)とプロセスオートメーション(PA)の違いは?
FA(ファクトリーオートメーション)とは、主に自動車や電機製品などの“組立型産業”で使われる自動化技術です。部品の加工・組立・搬送といった、物理的な生産工程をロボットや装置で効率化します。
一方、PA(プロセスオートメーション)は、食品や化学、鉄鋼など、原料を加工する“プロセス産業”における制御の自動化です。FAは高速・高精度が求められ、簡単に停止・再開が可能ですが、PAは温度や圧力の制御が重要で、工程を止めることが難しいのが特徴です。
スマートファクトリーとファクトリーオートメーションの違いは何ですか?
スマートファクトリーは、FA(ファクトリーオートメーション)を土台に発展した次世代の工場モデルです。FAがロボットや装置を使って「作業の自動化」を行うのに対し、スマートファクトリーはIoTやAI、クラウドなどの先端技術を活用し、工場全体の情報をつなげてリアルタイムで最適化する点が特徴です。
例えば、設備の稼働データや品質情報を収集・分析し、異常の予兆を検知してメンテナンスを計画的に実施したり、生産状況に応じてスケジュールを自動で調整することが可能です。単なる自動化にとどまらず、データに基づいて自律的に判断・改善できるのがスマートファクトリーの大きな強みです。
まとめ:食品工場・機械の自動化

本記事では、食品工場の自動化に関する課題とその解決策、導入によるメリット、さらに成功事例やおすすめのロボットまでを網羅的に解説しました。
多品種少量生産やスペース制約、初期コストなどの壁はあるものの、包装・検査・搬送など工程別に適したロボットを活用することで、生産性の向上と省人化を両立できます。
まずは自社の現場における課題を洗い出し、効果の高い工程から段階的に自動化を進めてみましょう。導入支援は、実績豊富なBRICSにぜひご相談ください。
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