転職面接で「いつから働けますか」の答え方|離職中・在職中別に解説

転職 いつから働けますか?

転職の面接で「いつから働けますか」「いつ入社できますか」と聞かれた際に、回答に悩む方も多いのではないでしょうか。「3ヶ月・2ヶ月」などどの期間が適切な回答か迷いますよね。

そこで今回は累計1万人以上転職支援した経験をもとに、「いつから働けますか」と聞かれた際の、面接官の意図・回答例を離職中・在職中別に解説します。有休消化の伝え方も解説するのでぜひ参考にしてください。

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目次

転職面接で「いつから働けますか?」を聞く理由(表向き)

面接官が「いつ入社できますか?」と質問してくるのは、採用計画を進めるための事務的・組織的な「表向きの理由」が複数存在します。ここでは3つ解説します。

  • 採用計画をまとめるため
  • 社内稟議を通すため
  • 研修日程を組むため

それぞれ見ていきましょう。

1.採用計画をまとめるため

現場からは「人が必要だ」「今大変だ」という声が上がっているため、面接官はまず採用計画を調整し、計画書をまとめる必要性があります。

2.社内稟議を通すため

中小企業もそうですが、会社には必ず社内稟議というものがあります。これは、その求職者を「いくらで、どのように雇うのか」を決定するために必要であり、稟議書を使って書く必要があるため、面接官は自分のタスク管理としても入社時期を確認してきます。

3.研修日程を組むため

中堅企業や大手企業ではマストですが、研修日程を組む必要性があります。私の会社のように事業部制の場合、入社日に合わせて研修を組み、数日から数週間、場合によっては1ヶ月ほど他の事業部で研修を受けてから配属先に移動することもあります。

他の事業部との連携を含めた受け入れ体制を作るためにも、入社時期の確認が必要です。

表向きの理由を把握したところで、面接官の本音の理由を見ていきましょう。

転職面接で「いつから働けますか?」を聞く理由(本音)

表向きの理由に隠された、面接官が本当に知りたい「本音」は、求職者様の本気度や覚悟を探ることです。理由としては以下の3つが挙げられます。

  • 入社する気(本気度)を確かめたい
  • 退職交渉・準備の進捗を探りたい(在職中の場合)
  • 他社と比較しているかどうかを確かめたい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.入社する気(本気度)を確かめたい

私は面接の場で「この人は本当に入社する気があるのか?」という点を探りたいと考えています。質問に対してふわっと曖昧に答えると、本気度が全く見えてこず、評価がガタ落ちしてしまう可能性があります。

2.退職交渉・準備の進捗を探りたい(在職中の場合)

現在在職中の方に対しては、すでに退職するための交渉に入っているのか、退職届の提出が受理されたのかどうかを探りたいのです。

次を決めてから準備をするのか、それとももう覚悟を決めて交渉が進んでいるのかを確認するため、直接的な聞き方よりも進捗を探る聞き方をした方が本音が聞けるのではないかと私は思っています。

3.他社と比較しているかどうかを確かめたい

求職者様が「私ども一社だけを狙ってきたのか」、あるいは「複数の会社から内定をもらい、比較検討しようとしているのか」という点も探ります。

本当のことを言っているのかという意味でも、単刀直入に聞くのではなく、入社時期の回答から本音を探ることがあります。

BRICSでは、上記のような面接官の本音の部分も転職希望者に対して、お伝えしています。「〇〇」はどういう意図がある?といったような質問でも構いませんので、お気軽に公式LINEにてお問い合わせください。

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いつ入社できますか?と聞かれた場合でも不採用になることはある?

転職面接で、「いつから働けますか?」と聞かれても不採用になることは、十分あります。

「いつ入社できますか?」という質問は、面接官が採用計画を立てる目的や、求職者様の本気度を探る目的があるためです。しかし、回答次第では不採用となるケースが過去に存在しています。

私自身、面接でこの質問をして不採用にした経験もあります。入社日の答え一つで、求職者様の本気度や信用が決まってしまうため、回答は非常に重要です。それでは「いつから働けますか?」のNG解答例を見ていきましょう。

いつから働けますか?の不採用になりやすいNGな回答例

面接官に悪い印象を与え、本気度や信用を失う「NGな回答」は、不安定な要素を含む回答です。具体的には以下のようなものがあります。

  • わかりません
  • まだ実は退職のことは伝えてなくて
  • ちょっと考えさせていただけますか
  • 転職活動をまだ続けるので未定です
  • 有給が付与されるので、それを消化してから入社したい

本気度が見えない、準備不足と判断されるような回答は避けるようにしましょう。

いつから働けますか?の答え方|回答例(在職中・離職中)

入社日を聞かれた際、最も大切なのは「明確な時期と覚悟」を伝えることです。在職中と離職中でそれぞれ解説します。

1.在職中の場合の「いつから働けますか?」回答例

在職中であっても、明確に何月何日から入社できるという答えが一番望ましいと私は考えています。本気度も伝わるし、会社側が計画や研修日を組みやすくなります。

明確に決められない場合は、

「内定をいただければすぐ退職交渉に入らせていただき、最短で何月何日を目指して準備を進めます」

上記のような回答であれば、「すぐに内定を出せばこの人は交渉に入ってくれて、本気度も伝わってきているから採用が成功しやすい」と判断でき、ふわっとしていない良い回答となります。

2.離職中・無職の場合の「いつから働けますか?」の回答例

既に離職している場合は、入社への意欲を最大限に示すことがプラスに働きます。

過去私が面接をしてきて高評価な回答例は「明日から行けます」です。

これは私の中で過去に強く刺さった回答です。能力が高い人で、彼は転職活動前にすでに退職届を出して覚悟を決めていました。

保証や保険といった意味で先に就職を決めてから行動するのではなく、未来に対しての話が素敵で、行動に何もかもの筋が通っていたため、非常に高評価でした。

3.入社が先になる場合の対応(3ヶ月後など)

基本的には3ヶ月後からの入社は遅いと判断されます。1ヶ月は普通かもしれない範囲ですが、2ヶ月からは「結構遅いな」と思う人はいるでしょう。

もし本当に3ヶ月以上の期間が必要な場合は、単に遅れるというのではなく、それを勝ち取るための伝え方を私はおすすめします。

遅くなる理由を伝える際のポイントは、遅れる理由の中に、以下の要素を盛り込むことで、逆に責任感があると評価されます。

  • 離職する企業への迷惑をかけない
  • 感謝の気持ちを伝える
  • 引き継ぎを完遂する
  • 意思表示ができる

この伝え方により、採用側には「そんだけ責任感がちゃんと持ってるやつなんだ」という判断材料にもなります。

私は過去に、任されていたプロジェクトを完結させたいという理由で「1年後」の入社を希望された方の気持ちを尊重し、1年待ったことがあります。

転職「いつから働けますか?」有給消化の伝え方

在職中の有給消化について触れる際は、自身の権利だけでなく、入社先企業への配慮を示すことが高印象につながります。

高印象を与える有給消化の伝え方

有給を消化する権利があるにもかかわらず、「貴社が逆に希望されるのであれば、有給消化せずに引き継ぎもさせてもらいながら、最短でいつ入社できます」と伝えることは、ものすごく高印象です。

これは、自分の権利よりも「相手(入社先企業)の立ち位置になって考えた上で、消化せずに最短で入る」という本気度が伝わるため、プラス評価につながります。

既に有給消化済みの場合の伝え方の例

既に有給を消化している人は、「あえて有給を待たずに、貴社に入ろうと思っています」といった形で、有給を消化して待つことを選ばなかったという点を伝えることもプラス評価となります。

有給消化の避けるべき伝え方の例

「今勤めてて5ヶ月なんですけど、6ヶ月で10日有給が付与されるので、これを消化してから入社したいです」といった伝え方は、私の中では「終わってる」という印象です。それは過去の話であり、未来に対しての本気度が伝わらないためです。

仮に有給消化してから退職して、次の職場に入社したい場合は、あえて有給消化について触れずに回答しましょう。

入社可能日・入社時期を聞かれた時の答え方のポイント

面接官が入社日を聞くのは、あなたが「その場しのぎではなく、ちゃんと準備してきたか」を確認する意味合いもあります。回答する際は、以下のポイントを意識してください。

1.事前に回答を用意しておく

この質問に対する回答は、事前に用意しておいた方が良い場合が多いです。ある程度意識して回答を準備することで、面接でパッとはっきり答えることができ、プラス要素が強くなります。

2.明確な時期と覚悟を示す

最も大切なのは、明確な時期と入社への覚悟を伝えることです。入社日の答え一つで、あなたの本気度や信用が決まります。

3.未来志向で答える

過去の権利(有給消化など)の話ではなく、未来に対してどうしたいのか、どう貢献したいのかという視点を持って回答することが重要です。

「いつから働けますか?」に関するよくある質問

いつから働けますか?の回答を理解した上で、それに関連するよくある質問に答えます。

  • 転職面接「いつから働けますか」聞かれないのは不採用フラグ?
  • 転職面接「いつから働けますか」3ヶ月と言う回答は遅い?
  • 転職面接「いつから働けますか」1ヶ月・2ヶ月と言う回答は遅い?
  • 面接「いつから働ける?」で印象に残っている回答(離職中)
  • 面接「いつから働ける?」で悪い意味で印象に残っている回答(離職中・在職中)
  • 面接で「いつから働けますか?」は合格フラグ?
  • いつから働けますか?と聞かれたらどう答えますか?

それぞれ見ていきましょう。

転職面接「いつから働けますか」聞かれないのは不採用フラグ?

結論から言うと、「いつ入社できますか?」という質問を聞かれない場合は、不採用フラグである可能性が一つあると私は考えています。

面接官は、お互いの時間を大切にしたいと考えています。もし不採用フラグが出ている人物に対して、それ以上の工数(手間や時間)をかけない方がお互いにとって良いという判断から、入社時期の質問をスキップすることがあるためです。ただし、聞かれないことが必ずしも不採用とは限りません。

面接官の力量不足で面接官が質問を忘れた、または質問する能力が不足している場合も考えられます。

実際そういった場合は、稀に、面接が終わった後に「そういえばいつ入れる?」と電話で確認されることもあります。

私自身がエージェントの立ち位置の際、面接官が入社時期の質問をしなかったら、面接の最後に「こういう質問しなくていいですか?」とフォローしていた経験があります。

転職面接「いつから働けますか」3ヶ月と言う回答は遅い?

「いつから働けますか?」という質問に対して、3ヶ月後からの入社を希望するのは、基本的には遅いと私は判断します。

しかし、もし本当に3ヶ月必要なのであれば、私はそれを勝ち取るやり方をおすすめします。単に「3ヶ月後になります」と伝えるのではなく、入社が遅くなる理由に以下の要素を含めることで、逆に責任感があると評価されます。

  • 離職する企業への迷惑をかけない
  • 感謝の気持ちを伝える
  • 引き継ぎを完遂する
  • 意思表示ができる

これらの要素を盛り込むことで、採用側には「そんだけ責任感がちゃんと持ってるやつなんだ」という判断材料になり得ます。

転職面接「いつから働けますか」1ヶ月・2ヶ月と言う回答は遅い?

望んでいる企業からすると、1ヶ月や2ヶ月という回答であっても、「それでも遅い」と感じる可能性はあります。

  • 1ヶ月後:準備期間もあるため、1ヶ月は普通かもしれない範囲です。
  • 2ヶ月後:2ヶ月からは「結構遅いな」と思う面接官はいるでしょう。

遅いのは事実ではありますが、もしその期間が必要ならば、待ってもらうことを勝ち取りましょう。

「それぐらい僕を評価してよ」という気持ちで、遅れる理由を誠意を持って伝えるといいでしょう。

面接「いつから働ける?」で印象に残っている回答(離職中)

私が過去の面接で強く印象に残っている入社時期に関する回答(すでに離職している人)は、「明日からいつでも行けます」という言葉です。

この回答をした求職者様は能力も高い人物であり、私の中で非常に高評価でした。

高評価の理由は、この人は、転職活動をスタートする前に、既に退職届を提出して覚悟を決めていました。彼は、保証や保険といった意味で先に就職を決めてから行動するのではなく、以下の点で行動に筋が通っていました。

  • 未来志向:過去(有給消化など)ではなく、未来に対しての強い意思と話が素敵でした。
  • 現職に迷惑をかけない覚悟:先に退職届を出し、引き継ぎ等の対応を終えていました。
  • 目的のある行動:就職活動のために有給を消化しており、ただやることがないから消化するのではなく、目的を持って権利を使っていたためです。

最終的に内定が出た際、私が電話で「今から内定書を作るけど入社日明日だよ」と伝えたところ、「行けるよ」と即答し、翌日から入社したという事例があり、私の中では強く刺さりました。

面接「いつから働ける?」で悪い意味で印象に残っている回答(離職中・在職中)

逆に、私が悪い意味で強く印象に残っている回答は、以下のようなものです。

「内定承諾してくれたら、これから内定書作るけど、いつから働ける?」と聞いた際に、「受諾するかどうかは別として、内定書は欲しいです」と回答が来ました。

この回答は、採用側からすると都合が良いと見なされます。内定書を作成するには、事務の人が30分から1時間など、時間的コストをかけている可能性があります。

これからお互いが一緒にやろうとしているにもかかわらず、入り口の段階でこのような態度を取られると、「気持ちよくない」と私は判断します。実際、私はこの回答を聞いた際、内定書を出さなかったことがあります。

入社日を聞く質問は非常に重要であり、あなたの本気度や信用が決まるため、「入れますか?」という回答は慎重に行うべきです。

面接で「いつから働けますか?」は合格フラグ?

面接での「いつから働けますか?」という質問は、必ずしも合格フラグではありません。面接官は採用計画や研修日程調整のため、また応募者の入社意欲や本気度を探るためにこの質問をします。

回答が不安定だと評価が下がり、不合格になる可能性も十分にあります。

いつから働けますか?と聞かれたらどう答えますか?

回答する際は、「分かりません」といった不安定な回答は避け、明確な入社可能時期と覚悟を示すことが大切です。在職中の場合は、「何月何日から入社できます」と具体的な日付を伝えるのが最も望ましく、本気度が伝わります。

明確にできない場合は、「内定をいただければすぐ退職交渉に入り、最短で何月何日を目指します」と伝え、入社意欲を示しましょう。この回答は事前に準備しておくといいです。

まとめ

転職面接で「いつから働けますか?」と聞かれるのは、面接官(私)があなたの本気度と覚悟を測るための重要なサインです。不安定で曖昧な回答は、未来志向の本気度が伝わらず、評価が下がる原因となります。

面接官が最も重視するのは、明確な入社時期と、未来に対する強い意志です。入社日の答え一つで、あなたの信用が決まります。今回解説した内容をもとに、自分なりの入社時期の回答を作成してみてください。

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この記事を書いた人

清水 英治のアバター 清水 英治 株式会社BRICS代表取締役

高校卒業後、バックパッカーとして48カ国を旅した後、大手自動車プレス金型メーカーに入社し製造業の現場経験をする。2008年に退職後、国家公務員として6年間勤務。製造現場の課題に正面から向き合うべく、株式会社BRICSを設立。ロボット導入支援、加工、設備工事、人材紹介、ソフトウェア開発など、製造業の困りごとを“現場目線”で解決する事業を幅広く展開している。

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