面接官に刺さる自己PRの答え方|例文・ダメな例・アピールのコツを解説

面接の自己PR

転職の面接でよく聞かれる「自己PR」。いざ聞かれた時に「何を言えばいいのか」「何分話したらいいのか」と悩む方が多いのではないでしょうか。

今回は累計1万人以上転職支援した実績をもとに、面接に受かる自己PRについて徹底解説します。自己PRの例文もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目次

転職・中途採用面接の自己PRでは、何を言えばいいですか? 

面接における自己PRとは、あなたが企業にどんな価値を提供できるかを伝える時間だと理解していてください。

単に「私は〇〇が得意です」と能力(強み)を伝えるだけでは不十分です。

  • 強み=あなたが持っている力や能力。
  • 自己PR=その持っている能力を、これまでのエピソードを通じてどのように発揮してきたかを具体的に示すもの。

面接官は、あなたが過去に発揮した能力が、入社後も再現性を持って会社の成果につながるかを見ています。

面接の自己PRで面接官が見ているポイント4選

面接官が自己PRを聞く際に、着目しているポイントは主に以下の4点です。

  • 論理性
  • 再現性
  • 自己理解
  • 志望動機との適合性

それぞれ詳しく解説していきます。

自己PRで面接官が見ているポイント1. 論理性

まず、あなたの話に論理性が通っているかを見ています。話すときは、以下の構成で伝えることを意識してください。

  1. 結論を言う
  2. 理由を言う
  3. 具体的な構成(例)を提示する

結論から先に言わない人は、面接官の集中力を削いでしまいます。

自己PRで面接官が見ているポイント2.再現性

あなたの挙げた成果が、再現性可能な成果になっているかという点は重要なポイントです。過去の成功が単なる偶然ではないことを証明するため、「STAR法(スター法)」といったフレームワークを用いて、具体的な行動を説明する必要があります。

自己PRで面接官が見ているポイント3.自己理解

自分を深く理解し、その上で自分の言葉で自己PRを伝えているかどうかを見ています。テンプレート通りの言葉ではなく、あなた自身の経験に基づいた言葉で語ることが大切です。

自己PRで面接官が見ているポイント4 志望動機と適合性

自己PRの内容が、応募している職種や、その企業の志望動機と適合性があるかという部分も見ています。例えば、営業職に応募しているのに、事務作業の正確性だけをアピールしても、面接官は採用後のイメージを持ちにくいでしょう。

面接で自己PR(ピーアール)のコツは、PREP法にSTAR法を活用する

最高の自己PRを作成し、論理性と再現性を担保するために、私は「PREP法(プレップ法)」と「STAR法(スター法)」を組み合わせて活用することをお勧めしています。

PREP法とは、以下の要素で文章を構成する方法です。

要素日本語説明
Pポイント(結論)最初に結論を伝える。
Rリーズ(理由)なぜそう言えるのか、その理由を伝える。
Eエグザンプル(例え)具体的な例を示す。
Pポイント(再強調)最後に、結論を再度強調する。

そして、このPREP法の「E(エグザンプル/例え)」の部分にSTAR法を活用します

STAR法とは、あなたの過去の経験を具体的なエピソードとして構成するためのフレームワークです。

要素日本語
Sシチュエーション(状況)
Tタスク(課題・目標)
Aアクション(行動)
Rリザルト(結果)

この2つのフレームワークを組み合わせることで、まとまりがあり、誰にでも理解しやすい自己PRが仕組み化できるのです。また、自己PRを話す時間は、長くても2分以内が理想です。面接官も含め、3分を超えると集中力が切れてしまうというデータが出ていますので、1分30秒くらいを目安に、このPREP+STARの構成で話すのがベストです。

自分の自己PRが受かる内容になっているか確認した場合は、BRICSにお気軽にご相談ください。

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面接の自己PRのいい具体例文(営業職編)

私が営業出身なので、まず営業職の例文からご紹介します。営業職や販売職など、数字が重視される職種の場合は、成果が伝わる構成にした方が良いです

PREPの構成STAR法の要素例文(営業職)
P(ポイント)「私は高い目標に対して粘り強く行動できることが強みです。」
R(理由)「その理由としては、過去に目標未達が続いた時期でも、行動量を分析・改善し、達成に導いた経験があるからです。」
E(具体例)S, T, A, R「具体的には、新規営業でなかなかアポイントが取れないシチュエーションが続いた際、上司の行動分析を行い、課題を見つけました。私は1日40件訪問という行動を2ヶ月間続け、その結果、目標達成率150%を達成しました。」
P(再強調)「この目標に対する執着心と行動量には、御社でも貢献できる自信があります。」

面接の自己PRのいい具体例文(事務職編)

次に、事務職の例文です。事務系の場合は、正確性、改善力、そして気配りといった要素を構成に入れると響きやすいです。

PREPの構成STAR法の要素例文(事務職)
P(ポイント)「私は業務を速く、効率的にこなす力が強みです。」
R(理由)「過去に、膨大な請求書業務を月間3日短縮させた経験がございます。」
E(具体例)S, T, A, R「具体的には、既存のExcel処理にマクロを組み込み、業務の自動化を実現しました。その結果、トラブルなく運用できたことから、この仕組みを他部署にも展開することができました。」
P(再強調)「御社でも、その業務改善につなげられる、貢献できると思います。」

未経験業界や未経験職種へ転職する場合でも、このPREP+STAR法は有効です。その際は、応用力と学習意欲をアピールする構成にします。

例:「私はその新しい環境でも素早くキャッチアップし成果を出す力があります。実際、異業種転職後、集中的な商品知識学習や営業ロープレイングを毎日実施し、半年で新人賞を受賞した実績がございます。業界が変わっても早期に貢献できる自信があります。」

自己PRのダメNG例・ダメなキーワード

PREP法とSTAR法を活用して構成を固めても、話し方や使うキーワードによっては魅力が半減してしまいます。面接で避けるべきNG例、NGキーワードを解説します。

1. 抽象的な内容のワードはNG

抽象的すぎる内容は、面接官に具体的なイメージを与えません。

  • 「私は明るく元気です」
  • 「私は責任感があると思っています」

明るさや元気さを示す具体的なエピソードを述べ、責任感については、「責任感があります」と断定して言い切ることが大切です。

2. 経験に基づかないコメントはNG

あなたが実際に経験したこと、行動したことに基づいて語らなければ、面接官は再現性を評価できません。過去のエピソードに基づかない「責任感があると思っています」といったコメントは避けてください。

3. 自信なさそうな表現はダメ

自信がない話し方は、面接官に不安を与えます。

  • 「~だと思います」
  • 「~かもしれません」

経験に基づいて自信を持った状態で、抽象的にはならない話し方を心がけてください。

面接の自己PRに関連する質問

Q&A

ここからは転職活動の最終面接におけるよくある質問にお答えします。

  • 自己PRって何分ぐらい言えばいい?1分?2分?
  • 面接での自己PRと強み(長所)との違いは何ですか?
  • 面接時の自己PRは、履歴書や職務経歴書の内容と同じでもいい?
  • 営業や事務職など、自己PRの伝え方は職種によって変えたほうがいい?
  • 未経験業界や職種に転職する際に、自己PRで意識することはありますか?
  • 転職支援してきて、面接官に刺さっていると感じた自己PR・アピールの具体例
  • 何を自己PRしたらいいか分からない場合はどうしたらいい?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

自己PRって何分ぐらい言えばいい?1分?2分?

面接の合否を左右する自己PRですが、「何を」「どれくらいの時間で」「どう」伝えればいいのか、具体的な疑問を持っている方が多いのではないでしょうか。

自己PRを話す時間は、長くても2分以内が理想です。3分を超えると、面接官を含め集中力が切れてしまうというデータが出ています。そのため、1分30秒くらいを目安に話すのが良いでしょう。短すぎても良くないため、2分以内に収まっていることが重要です。

この時間内で、論理性の基礎であるPREP法と、再現性を担保するSTAR法を活用した構成 で話すことができれば、面接官にしっかりとあなたの強みを伝えることができます。

面接での自己PRと強み(長所)との違いは何ですか?

この違いを明確に理解しておくことは、効果的な自己PRを行う上で非常に重要です。

  •  強みとは、あなたが持っている力や能力のこと
  •  自己PRとは、その持っている能力(強み)を、どのように発揮してきたかという具体的なエピソードのこと

したがって、強みは単なる能力ですが、自己PRとは「持っている能力をどのように発揮してきたのかを具体的なエピソードで出すこと」であると覚えておいてください。

面接時の自己PRは、履歴書や職務経歴書の内容と同じでもいい?

結論から言うと、基本的に同じ内容でオッケーです。

なぜなら、履歴書や職務経歴書の内容と面接での自己PRが異なってしまうと、面接官はあなたの軸が定まっていないと感じてしまう可能性があるからです。

ただし、以下のような注意点があります。

  1. 書いてあるものをただ棒読みしてはダメ
  2. 話す言葉で表現を整えるコツを覚え、文章で伝えきれなかった補足を入れたり、熱意を注入したりすることを心がける

書面での伝え方と、話して伝える伝え方には違いがあるため、ベースは同じにしつつも、熱意をもって表現を整えることが大切です。

履歴書や職務経歴書の書き方についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

【見本あり】履歴書の書き方|転職成功に繋がる職歴・志望動機・自己PR

【簡単】職務経歴書の書き方マニュアル|見本の例文・転職多い場合の作成のコツも紹介

営業や事務職など、自己PRの伝え方は職種によって変えたほうがいい?

もちろん、変えた方がいいです。

職種ごとに企業が求める能力や成果の種類は異なるからです。

営業職や販売職

成果が伝わる構成にした方が良いです。やはり結果を残してなんぼの職種です。数字や目標達成率を具体的なエピソードに入れるように心がけてください。

事務職

正確性、改善力、そして気配りといった要素の構成にした方が響きやすいです。業務改善のエピソードなど、効率化への貢献を示してください。

製造業や技術職

安全意識、段取り力(段取り八割行動二割、製造の場合はほぼ段取り1割ぐらいの仕事)。あとは改善提案といった構成にした方がいいです。

管理職

マネージメントのエピソードを入れることが大切です。

未経験業界や職種に転職する際に、自己PRで意識することはありますか?

未経験の場合、面接官が最も見るポイントは主に2つあります。それは、応用力と学習欲です。未経験であっても、PREP法とSTAR法を活用して、これらの能力をアピールすることが可能です。

例えば、「私はその新しい環境でも素早くキャッチアップし成果を出す力があります。ある未経験業界でも、集中的な商品知識だったり、営業ロープレイングを毎日実施し、半年で新人賞を受賞した実績がございます。この応用力と学習欲で、業界が変わっても早期に貢献できる自信があります」という構成は、面接官に響きます。

転職支援してきて、面接官に刺さっていると感じた自己PR・アピールの具体例

私が長年転職支援をしてきて、言葉や口先だけでなく、行動で示した求職者がいました。その行動は私の中でもすごく刺さったエピソードです。その求職者は、建設業から製造業という未経験業界へ転職を希望していました。

彼が最後に取った自己PRの方法は、「とりあえず1週間僕無償で働きますので、職場体験させてください」と発言したことです。

これは、発言や口ではなく行動で示す姿勢であり、覚悟が決まっていた証拠だと感じました。ちなみにその求職者は(8年か9年前の話ですが)、今では社員が300人ぐらいいる工場の工場長を務めています。

何を自己PRしたらいいか分からない場合はどうしたらいい?

自己分析ができていないと、自己PRをゼロから作るのは非常に難しいことです。もし、あなたが「何を自己PRしたらいいか分からない」と悩んでいるなら、ぜひ一度BRICSにご相談ください

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この記事を書いた人

清水 英治のアバター 清水 英治 株式会社BRICS代表取締役

高校卒業後、バックパッカーとして48カ国を旅した後、大手自動車プレス金型メーカーに入社し製造業の現場経験をする。2008年に退職後、国家公務員として6年間勤務。製造現場の課題に正面から向き合うべく、株式会社BRICSを設立。ロボット導入支援、加工、設備工事、人材紹介、ソフトウェア開発など、製造業の困りごとを“現場目線”で解決する事業を幅広く展開している。

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