履歴書をいざ書こうと思っても書き方がわからない、志望動機をなんて書いたらいいかわからないとお悩みではないでしょうか。
この記事では累計で転職支援1万人以上の実績をもとに、面接官が会いたくなる履歴書の書き方・書く際に押さえておくべきポイント・注意点を徹底解説します。転職の書類選考段階の人はぜひ参考にしてください。
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中途採用・転職における履歴書の役割は?
中途採用や転職活動において、履歴書は非常に重要な役割を果たします。簡単に言えば、履歴書はファーストコンタクトの「名刺」のようなものです。
採用担当者があなたという人物に触れる一番最初に見る書類であり、履歴書があなたの第一印象を決める一つの要素となります。
自分で作成した資料であるため、履歴書からは人柄や誠実さ、あるいは字の綺麗さなども読み取られ、どのような人物なのかが採用担当者に伝わる資料となっています。
職務経歴書と履歴書の違いは?
履歴書と職務経歴書は、どちらも転職活動で必須となる書類ですが、その目的と内容には明確な違いがあります。
- 履歴書:フォーマットが決められており、主に概要、人物像、志望という部分を書くものです。
- 職務経歴書:主に実績、スキル、貢献度の詳細など、具体的な経験を詳細に記述する書類です。
履歴書と職務経歴書どっちが大事?
ぶっちゃけ、どちらも必要です。自分という商品を企業に売り込むためには、両方セットで準備するという概念を持ってほしいと思っています。
ただし、私の経験上、書類選考で落ちる原因となっているのは、履歴書が原因のことが結構多いと感じています。
仕事は8割が段取りで2割が実行だと考えられますが、職務経歴書が完璧に書けていたとしても、履歴書が不十分だと、「段取りができていない」と見なされてしまう可能性があるからです。どちらも大切で、セットで取り組んでください。
職務経歴書の正しい書き方については以下の記事もぜひチェックしてください。
【簡単】職務経歴書の書き方マニュアル|見本の例文・転職多い場合の作成のコツも紹介
転職・中途採用における履歴書の書き方:記載すべき項目・内容
履歴書はフォーマットが決められているため、多くの人が記載項目をご存知だと思いますが、ざっくりとした項目は以下の通りです。
- 氏名、住所
- 学歴、職歴
- 免許・資格
- 志望動機、本人希望欄
- 趣味、特技
これらのうち、氏名や住所などは通常通りに記載すれば問題ありませんが、必ず「ふりがな」を忘れずに記入してください。
ふりがなは、履歴書のフォーマットに「フリガナ」とカタカナで書いてあればカタカナで、「ふりがな」とひらがなで書いてあればひらがなで統一しましょう。
また、志望動機、本人希望欄、趣味特技、そして資格の記入箇所については、手書きでも良いと私は考えています。
転職活動における履歴書は学歴はどこから記載すべき?
学歴については、原則として高校から記載すれば問題ありません。ただし、シビアに言えばもう一つ例外があります。それは、地元の求職者が、地元の企業に対して応募する場合です。このケースでは、中学校から記載しても良いでしょう。
なぜなら、地元の企業では面接官や社長が、応募者との間に共通点がないかどうかを探るために見るケースがあるからです。地元以外(例えば地方から東京など)に就職する場合は、高校からで大丈夫です。
履歴書の職歴パートの書き方で意識するポイントは?
履歴書の職歴パートの書き方で意識してほしいのは、簡潔さです。
スキルや実績の詳細については職務経歴書で存分にアピールすれば良いので、履歴書には概要のみを簡潔にまとめてください。
記載内容
会社名、所属部署、簡潔な業務内容(例:「〇〇会社 営業部にてBtoB法人営業担当」程度)。
数値実績は不要
「何パーセント達成しました」といった数値実績は、履歴書には書かなくて大丈夫です。業務内容を簡潔に記載しましょう。
締めの記載
職歴の最後に必ず「現在に至る」や「以上」と記載しておけば、これ以上職歴がないという目印になります。
また、履歴書はファーストインプレッションが大事です。採用担当者が「うわっ、何行あるんだ」とびっくりしないよう、行数が多くならない工夫が必要です。
退職理由(例:「一身上の都合により」)については、今回のゴールである「書類選考で通る(落とされない)」という前提であれば、書かなくていいです。余計なことは書かず、面接でそこを戦うと割り切りましょう。
転職回数や職歴が多い場合の履歴書の職歴の書き方は?
転職回数が多い場合でも、職歴は全て記載しなければいけません。ただし、転職回数が多い方は、全て記載しつつ、簡潔にまとめる工夫が特に必要になります。
例えば、「何年何月何々会社に入社」と書いて、その下に「何年何月何々会社を退職」と別々に書くのではなく、「何年何月に入社して何年何月まで」といった形で、入社と退社を一行にまとめるといった工夫をするだけで、行数を減らすことができます。
また、職歴の内容と、後述する志望動機に記載するキャリアパスの意図との間で矛盾しないようなストーリー性を持たせた方が良いでしょう。
履歴書の免許や資格パートの書き方で意識するポイントは?
免許や資格のパートで意識すべきポイントは主に3点あります。
1.正式名称を記載する
大前提として、正式名称で書くことです。例えば、「普通自動車免許」ではなく、「普通自動車第一種運転免許」と、きちんと正式名称を記載しましょう。公的な資格の場合は、終了証なのか特別講なのかといった点も全て書く方が親切です。
2.取得年月日を必須とする
取得年月日(日付)は必須です。
3.応募している職種と関連性の高いものを選ぶ
応募している職種との関連性の高いものを書くように意識してください。持っている資格が全く関係ない業種への応募で、書いてあっても、それは無駄になってしまいます。
そのため、応募する企業を事前にリサーチした上で、「ここはこういう形で書こう」という段取りが必要です。実務に役立つ資格(日商簿記やTOEICなど)はぜひ書くべきです。
資格は書きすぎてもいけないということはありませんが、必要性のないものは書かなくても良いでしょう。あえて関連性の高い資格のみを記入し、「実はその他もありますが、貴社との関連性を考慮して今回は絞って記載しました」といった戦略を面接で取れば、企業へのリサーチを怠っていないと評価されることもあります。
履歴書の志望動機の書き方で意識するポイントは?
履歴書の中で、志望動機は最も重要なパートの一つです。なぜなら、採用担当者は志望動機を通じて、応募者がどれだけ本気で、この会社で何を実現したいのかを知ろうとするからです。
ポイントとしては、永遠とだらだら書いても読みません。履歴書は簡潔さが命ですから、300文字から400文字程度、A4換算で1/3程度にまとめるのがちょうど良いでしょう。
最も注意していただきたいのは、汎用的な文章(コピペ)の使用は絶対的にNGということです。人事が「本社の理念に共感しました」といったテンプレート文を見ても、コピペだとすぐに見抜かれてしまいます。
志望動機には、最低限、次の3つの要素をマストで含めてください。
- なぜこの会社なのか
- なぜこの職種なのか
- どのような貢献ができるか
この3つの要素を盛り込むことで、履歴書は単なる経歴書ではなく、あなた自身のストーリーを語る資料になります。
例えば、「御社のホームページを拝見し興味を持ちました。これまでの経験を生かしたいと考え応募しました」といった文章は、非常によくあるNG例ですので、最低限この後に2、3行追加して3つの要素を盛り込むようにしてください。
履歴書の志望動機のいい例文・記入例(見本)
私が過去に見てきた中で、非常にまとまっていて良いと感じた例文を紹介します。これは、上記3つの要素が簡潔に伝わる優れた文章です。
「これまで、営業として数字を追う毎日を過ごしてきましたが、ある時ふと、モノを売ることよりも価値をつくる側に回りたいと思うようになりました。
特に貴社のように、地方のモノづくりを支えながら、AIやDXといった次の時代に必要とされる事業を展開している点に強く共感しています。
過去の営業経験を活かして、お客様の課題を引き出し、それを技術と繋ぐ存在になりたいと思っています。」
この例文は、伝えたいことが短く伝わる文章能力と情報整理能力がある点で、採用担当者から非常に良い評価を得られるでしょう。
志望動機は企業ごとにカスタマイズすべき?
もちろん、企業ごとにカスタマイズすべきです。汎用的な志望動機では、その企業への熱意が伝わりません。
企業へのリサーチをしっかり行い、「この会社でなければならない理由」を明確にする必要があります。だからこそ、私は志望動機は手書きでも良いと考えています。
企業独自の指定の書類があったら、履歴書に志望動機を書かないのはあり?
企業が独自の指定書類(志望動機欄など)を用意している場合でも、履歴書に書く欄があれば、両方書いた方が良いという考え方もあります。
ただし、転職活動をする側から見ると、同じことを2回書くのは無駄であり、私は「別紙参照」として省略することもあります。無駄なことを書いても読まれないなら、省略するという判断も有効です。
企業が指定書類を求める背景には、テンプレート化された文章ではなく、応募者個人の思考を深掘りしたいという意図や、手書きを通じて人柄を見たいという意図があることを理解しておきましょう。
今回解説した3つの要点さえしっかり押さえていれば、指定の書類があるからといって書類選考で落とされることはないはずです。
履歴書の趣味・特技パートの書き方で意識するポイントは?
趣味・特技のパートも、私は手書きで書いても良いと考えています。このパートで意識すべきは、面接で話のネタになることが重要だということです。
単に趣味を羅列するだけでなく、面接で深掘りしてもらい、信頼関係を築ける機会に変えるための工夫をしましょう。
多趣味な方は、応募する企業をリサーチし、もし社内に野球部などがあれば、それに関連付けた趣味を書くといった戦略も有効です。
また、「読書」や「旅行」といった一般的な趣味を書く場合でも、付加価値をつけて、ちょっとしたエピソードを添えることをおすすめします。
- 例文:週末フットサルが好きな場合、「チームでプレイしていて、チームプレイのリーダーシップを大切にしています」と書く。
- 例文:面接官がゴルフ好きかもしれない場合、「最近シャンクが出て悩んでおります」など、会話のきっかけになるエピソードを添える。
採用担当者は、趣味特技の欄も含めた履歴書全体から、その応募者がどういった生き方をしてきたのかという人物像を読み取ろうとしています。したがって、この欄も採用において全く関係なくはありません。
転職・中途採用における履歴書の書き方に関するよくある質問

ここからは、履歴書の書き方に関するよくある質問にお答えします。
- 履歴書で絶対NGなことは?タブーとされることは?
- 履歴書に「だから」と「なので」は使っていいですか?
- 転職の履歴書でNGなワードはある?
- 履歴書に書かないほうがいい資格はある?
- 過去見てきた中で、履歴書の本人の希望欄で面白かったものは?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
履歴書で絶対NGなことは?タブーとされることは?
履歴書で絶対にしてはいけないNG行為はいくつかあります。
1.修正液や二重線を使う
手書きで作成する場合、間違えた箇所に修正液や二重線を使って提出することは避けたいです。必ず書き直してください。
2.コピペや嘘の記載
志望動機などでのコピペの使用はNGです。また、嘘の職歴や資格を記載することももちろんNGです。
3.清潔感の欠如
写真はスーツが原則であり、清潔感のあるものを選びましょう。私自身、ネクタイの締め方なども注意して見ています。また、書類は完璧でも、面接に呼ばれた際、タバコ臭いなど清潔感に欠ける場合もマイナス評価につながることがあります。
履歴書に「だから」と「なので」は使っていいですか?
使ってはいけません。これらは話し言葉(口語表現)であり、正式なビジネス文書である履歴書には不適切です。
代わりに、以下のような書き言葉に言い換える必要があります。
- 「だから」→「そのため」「従って」「故に(ゆえに)」「よって」など
- 「なので」→「その結果」「何々であるため」など
日本語の能力が試される部分でもありますので、適切な言い換えを心がけてください。
転職の履歴書でNGなワードはある?
NGワードというわけではありませんが、書類選考で落とされないためという前提に立つと、本人希望記入欄に希望を具体的に書きすぎることは避けるべきです。
原則として「基本的には貴社規定に従います」と記載すべきですが、以下のような具体的な要求は、採用の可能性を狭めてしまう場合があります。
- 「通勤1時間以内を希望します」
- 「土日祝の勤務は不可能です」
- 「希望年収は500万円以上です」
- 「休日出勤はできません」
- 「残業時間はできません」
せっかくチャンスがあるのに、希望を書きすぎたために面接に呼ばれないのはもったいないです。希望は抽象的な表現にとどめ、具体的内容は面接での話し合い(規定の例外を設けてもらうチャンス)に委ねる方が賢明です。
履歴書に書かないほうがいい資格はある?
基本的には「書いちゃダメ」という資格はありません。
しかし、応募する職種や企業との関連性が低い資格は、あえて記載する優先度を下げるという考え方があります。関連性の高い資格を優先的に記載するように意識してください。
関連性の低い資格は、面接のネタとして取っておき、「実はその他にも資格がありますが、貴社との関連性を考慮して今回は絞って記載しました」といった戦略的な伝え方をすることも可能です。
過去見てきた中で、履歴書の本人の希望欄で面白かったものは?
過去に見た中で、企業の状況(中小零細企業であることなど)を顧みず、自分の希望だけを具体的に書いた事例がありました。
特に印象的だったのは、希望年収が記載されており、かつ「残業が1分もできません」と記載されていたケースです。
もし残業ができないといった事情がある場合は、履歴書に具体的に書き込むことで、面接に呼ばれる可能性が非常に低くなってしまいます。もし事情があるのであれば、面接の場で口頭でしっかりと説明できるように準備すべきです。
また、「休日出勤はできません」「飲み会に参加するんだったら残業代ください」といった強い要求を本人希望欄に書かれるのも、採用側としては非常に厳しいと感じます。履歴書では、まず面接に呼ばれることを意識して作成しましょう。
まとめ:履歴書の書き方
この記事では履歴書に記載する項目・書き方で意識するべきポイント・履歴書を書く際の注意点などを解説してきました。
履歴書は簡単に言えば、ファーストコンタクトの「名刺」のようなものです。採用担当者があなたという人物に触れる一番最初に見る書類であり、履歴書があなたの第一印象を決める一つの要素となります。
今回紹介した内容をもとに、履歴書を作り込んでみてください。BRICSでは履歴書作成のサポートもしています。あなたの魅力が伝わり希望の企業に転職できるよう全力でサポートしていますので、ぜひ公式LINEよりお問い合わせください。
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