
第二新卒採用の心構え
新卒後、社会人経験3年以内に離職した人々(22歳~25歳程)を第二新卒といいます。
新卒者と変わらない年齢で且つ社会人の基礎を持っている特殊な層ですので、新卒者よりも離職率が低い、戦力になる時期が早い、勤続年数も長くなりやすい、と魅力ある人々です。
彼らに対し新卒枠での応募・就業条件を提示する等、特別扱いされることが多く、実際に就職市場での価値が高いです。
新卒者を雇ったが仕事を覚える前に辞めていく企業は多く、人事の方はかかったコストを前に頭を抱えることでしょう。
第二新卒者でも同様の問題は起こりやすいですが、一度退職を経験しているため、ある程度の対策は立てられます。
今回は第二新卒者の退職理由にフォーカスします。
1.人間関係が上手くいかなかった
学生の間は自分と一緒にいる人を選べたので気が合う人だけと過ごすことができました。
しかし社会人となると自分と気が合わない人とも一緒に仕事をしないといけません。
社会人からすれば当たり前のことですが、学生の感覚が抜けないうちにとってはストレスの原因になります。
残業させるタイミングは様子を見る(頻度を減らす)、飲み会への誘いはほどほどに、といった扱いが必要かもしれません。
2.給料が割に合わなかった
特に一人暮らしをしている人は社歴の浅いうちの給料では、生活費で大半が消え、学生時代よりも自由に使えるお金は減るものです。
予め残業を含めた月給を伝え、具体的な昇給・賞与の話も交えた話し合いが必要です。
3.思っていた仕事内容と違った
新卒者の退職理由で最も多い理由です。企業側は何としても採用に結び付けたいので、良い面ばかり伝えがち。
入社して初めて悪い面を目の当たりにして、「会社に騙された」と思い込んでしまいます。
そのギャップが大きいほど行動に移しやすいため、第二新卒者に対しては業務の大変な部分や会社のルールなどを前もって伝えましょう。
4.自分の頑張りが評価されない
どんな人間にも承認欲求があります。たとえ小さな仕事でも「行動したこと」に対する評価は行うようにしましょう。
これは必ず褒めろというわけではなく、教育のゴールを掲げ、今自分がどこにいるのか客観視できる指標が必要となります。
5.もっと成長したい
キャリア形成には縦に深いキャリアと横に広いキャリアがあります。
縦に深いとは、専門性を高めることです。横に広いとは、ビジネスマンとして幅広く活躍できるようになることです。
どちらをキッカケに退職したのか、その期待に会社は応えられるのか、この2点は面接時に必ず把握しておきましょう。